プレゼンテーションソフトウェアとは、スライドショー形式で情報を表示するためのソフトウェアである。文字情報を編集・配置する機能、画像情報を編集・配置する機能、スライドショーを含む内容表示機能からなる。

概要

企業や学校などで行われるプレゼンテーション技法と言えば、従来はOHP形式などで行うのが通例だった。PowerPointはこうしたプレゼンテーションスライドをパーソナルコンピュータ上で制作し、プロジェクタスクリーンを利用して聴衆に視聴効果を与えながら発表を行うものである。

Microsoft Office 95時代に初めて搭載され、今日までに様々な機能改善を行っている。特にPowerPoint 2000では従来アウトライン画面・スライド画面・ノート画面を別々の画面で操作していたものを、一つの画面で操作できるようになったことで、プレゼンテーション制作の生産性を大幅に向上させた。その後はアニメーション機能が強化され、インターネット/イントラネットを利用したオンラインでのプレゼンテーション再生が可能となる。

PowerPointはMicrosoft Office Personal Editionには含まれないため、市販のPCにプリインストールされていることは稀だが、プレゼンでの利用効果は非常に高いため、かなり普及している。Office上位パッケージに含まれているほか、単体でも販売され、1年間の使用期限を設け価格を抑えた「PowerPoint 2003 1 Year スターター パッケージ」の販売も開始された。一方、Macintosh (Mac OS X) 向けとしてはPowerPoint 2008 for Macが最新である。現在のMacintosh向けMicrosoft Officeでは、すべてのエディションにPowerPointが含まれる。

使い勝手の良さからMicrosoft Office全製品の中でユーザーの好感度が最も高く、ExcelやWord等ほかのOfficeツールを競合製品に乗り換えてもPowerPointだけは使い続けているというユーザーも多い。日本では会議・講演用の配布資料(紙媒体にプリントアウトされたもの)を作成するためのツールとしての側面も強い。

PowerPointがインストールされていない環境でも、マイクロソフトより無償で提供されるPowerPoint Viewerをインストールすることにより、PowerPointプレゼンテーションを再生することができる。

以前はActiveXを利用したMicrosoft PowerPoint Animationと言う閲覧専用ソフトもあったが、現在は配布を終了している。これは拡張子が「.ppz」のファイルの再生専用であるから、このファイル自体はPowerPoint本体、OpenOffice.org Impress、PowerPoint Viewerで開くことができない。通常のファイルは「.ppt]である(ただし2007版では[.pptx]である)。

概要

プレゼンテーションには、仕事関連、教育関連、その他の様々な目的のものがあり、パンフレット、配布資料、黒板、フリップチャート、ポスター、スライド、オーバヘッドプロジェクタ用のシートなどが使われていた。プレゼンテーションソフトウェアはそれらの古い視覚資料技術を補い、または置換する。テキスト、グラフィックス、動画などのオブジェクトを個々のページ(あるいはスライド)に配置する。「スライド」のアナロジーはかつて利用されていたスライドプロジェクタに由来している。スライドは印刷することもできるが、より一般的にはスクリーンに表示され、プレゼンターの指示によって進行する。スライドからスライドへの移行には様々なアニメーション効果を利用でき、スライド上に要素が増えていくような見せ方も可能である。

よく知られているプレゼンテーションソフトウェアとしては、Microsoft PowerPointがあるが、他にも OpenOffice.org Impress や Keynote もある。

多くのプレゼンテーションソフトウェアにはクリップアートと呼ばれる事前にデザインされた画像が含まれているか、外部からグラフィック画像を取り込む機能を持っている。画像は Adobe Photoshop や Adobe Illustrator などのプログラムで作成したものを取り込むこともできる。

デジタル写真やデジタルビデオの成長に伴い、そのようなメディアを処理するソフトウェアもスライドショー形式で表示できるプレゼンテーション機能を備えるようになっている。例えば、iPhotoはデジタル写真をスライドショー形式で表示でき、表示順番を選択したり、無限ループさせたり、写真に音楽を対応させたりできる。

プレゼンテーションソフトウェアのプラグインを使って機能を拡張することができる。例えば、PowerPoint のプレゼンテーションをAdobe Flashの形式(SWF)や PDF形式に変換して出力するなどのプラグインがある。PDF はプラットフォームに依存しない文書形式であるし、Flash 形式を見るためのWebブラウザ用プラグインも広く普及しているため、これらの形式に変換することでプレゼンテーションの利用可能性が広がるのである。

プレゼンテーションソフトウェアの中には、ハードウェアとの組み合わせで聴衆と対話できるようにしたもの(参加者回答集計)、遠隔地とのプレゼンテーションを可能としたもの(Web会議)などがある。プレゼンターが利用する他の便利なハードウェアとして、レーザーポインターやインタラクティブ・ホワイトボードなどがある。

歴史

プレゼンテーションソフトウェアは、本来スライド映写機で使う 35mm スライドを作成するためのものだった。そのようなソフトウェアは1980年代後半には知られるようになり、フロッピーディスクに収められたプレゼンテーション資料を受け取ってスライドかオーバーヘッドプロジェクタ用のシートを作成する会社が出始めた。1990年代になるとプロジェクタにシートの代わりに置ける専用液晶ディスプレイが登場したが、広く普及するには高価すぎた。当時はむしろプレゼンテーションをオーバーヘッドプロジェクタ用のシートに印刷して使用するのが一般的だった。90年代後半にはビデオプロジェクタに置き換えられていった。

Food For Thought:



When the best student hears about the way
He practices it assiduously;

When the average student hears about the way
It seems to him one moment there and the next moment gone;

When the worst student hears about the way
He laughs out loud


Lao Tsu
Te ching 1st Century A.D.







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